Vol.11  「子供たちへのワクチン接種はいつ開始される? その必要性は?」

2021年4月1日 最終更新 セルスペクト(株)科学調査班編集

(注意:より専門的な内容については“(→ )”内に記載しました。こちらは、読み飛ばしてください。)

 

 新型コロナワクチンの接種は世界でこれまでに3億4500万回に達しています。ワクチンの安全性と有効性判定のため、小児向けの臨床試験が進行中です。小児へのワクチン接種に関して、専門家は次のようなことを述べています。

 

• 子供と大人でワクチンの効果が異なるのか?

 子供の免疫の仕組みは大人のものと大きく異なり、乳児期から10代まで、年齢によって異なります。子供の免疫は未熟で予測が難しいため、ワクチンの効果や、成人には発生しない副作用がある可能性があります。したがって、米国食品医薬品局は、すべての新しいワクチンを認可する際には、子供に対しても十分な確認試験をするよう要求しています。

 

• なぜ子供へのワクチン接種が重要なのか? そもそも必要なのか?

 18歳未満の子供は人口の20%以上います。新型コロナウイルスのパンデミックでは、成人よりも小児の方が経過は良好ですが、この20%の人がワクチン接種を受けていなければ、感染拡大が継続する可能性があり、たくさんの人が免疫を獲得することで感染拡大が収束する効果(→集団免疫)を得ることが困難になると指摘されています。科学者は、集団免疫を獲得するには、人口の70〜90%が新型コロナウイルスに対する免疫を持つことが必要であると推定しており、特に今後広範囲に蔓延すると予想される、より感染力の強い変異株に対応することも必要です。集団免疫を獲得するために、子供にもワクチン接種をする必要があることは確実であると考えられています。

 

• 子供たちへのワクチン接種が始まるのはいつ頃? 現状は?   

 すでにファイザー社製ワクチン(→現在、日本でも接種されているmRNAワクチン)は16歳から、モデルナ社製(mRNAワクチン)は18歳から接種が認められています。

 これまでに、ファイザー社とモデルナ社はともに12歳以上の小児を対象とした試験への登録を完了し、そのデータは今夏に発表される予定です。

(→ファイザー社とモデルナ社は、55,000名の成人ボランティアを第3相臨床試験に参加させるのに数ヵ月かかりました。この2社は、青年期の試験でそれぞれ約3,000名と2,600名の参加者を得ました。研究者たちは、成人を対象とした臨床試験とは異なり、臨床試験参加者が新型コロナ感染者と接触し、ワクチンの有効性を判断することを待ちたくないと考えています。代わりに、子供の免疫反応を測定し、大人の免疫反応と比較し、もし子供が同じ免疫反応をするなら、同じウイルス防御能を得た、と推定します。先ごろ、モデルナ社は生後6カ月から11歳までの小児を対象とした臨床試験を3月18日に開始し、ファイザー社は5歳から11歳までの小児を対象とした臨床試験を早ければ3月内に開始する、と発表しました。)

 

 学校生活を元通りにするために、さまざまなワクチンメーカが子供への試験を急いでいます。「12歳以上の子供たちには、今秋からワクチン接種が行われる予定です。それ以下の年齢の子供たちに対しては2021年末から2022年初めとなる可能性が高いですが、それよりも少し早くできるかもしれません」とファイザー社は述べています。

(注意:本稿は日本国外での事例となっています。日本ではまだ子供へのワクチン接種について公式な見解は発せられておりません。)

 引用文献:​

  1. U.S. Food and Drug Administration: FDA https://www.fda.gov/ 

  2. Respective vaccine companies

  3. Clinical trial data: https://www.clinicaltrials.gov/ 

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