Vol.5  「新型コロナウイルス感染症の重症化リスクって?」

2021年2月15日 最終更新 Cellspect Co., Ltd

 新型コロナウイルスは誰もが感染・発症する可能性があり、発症した場合、軽症で済む場合もあれば、重症に至る場合もあり様々です。インフルエンザのような、ウイルスにより引き起こされる呼吸器の病気では、体質や既往症などでリスクが高くなることが知られており、一部の人は罹患し重症化する場合があります。これらは一般に「リスク」と呼ばれています。例えば、高齢者や特定の基礎疾患がある人などはリスクが高いです。

 新型コロナウイルスで重症となる場合、入院が必要で、人工呼吸器が備わっている集中治療室に入ります。最悪の場合、死に至ることさえあります。

 これまでのところ、「重症化」の最大のリスクは年齢であると一般的に考えられており、米国疾病予防管理センター(CDC)によると、米国内の新型コロナウイルス感染症での死亡者10名のうち8名の割合が65歳以上の方でした。日本の場合、新型コロナウイルス感染症の年代別の重症化率はどうであったか、以下に表で示します。

 この表から分かるように、年齢が重症化のリスクを増加させることは明らかです。またWHOは、年齢に加え、次の症状がある人が重症化リスクが高いと警告しています。

・がん

・重度の肥満(BMI≥30kg/ m2)

・慢性腎臓病

・II型糖尿病

・COPD(慢性閉塞性肺疾患)

・心不全、冠状動脈疾患、心筋症などの心血管疾患

・喫煙

・妊娠

・ダウン症

・かま状赤血球症

 

 これらのリスクのすべてに明確な説明がつくわけではありませんが、研究者たちは、いくつかの推測を行っています。年齢に関しては、老化(すなわち、体内生理機能の劣化)は小児にはなく、若年成人でもごくわずかしかみられません。しかし、後々、継続して身体機能の全般的低下をもたらしていきます。回復力の低下は、感染を含むあらゆる種類の疾病に必然的につながります。さらに、加齢により、心機能と損傷修復能の両方が低下することが知られており、また新型コロナウイルスは、心機能を時には重度に低下させる心筋損傷を引き起こすことが知られています。そのため、心筋症や虚血性疾患のような新型コロナに関連した心臓発作は、一般に若年者よりも高齢者に重大な影響を及ぼすと考えられています。加えて、幼児、特に幼稚園や保育園に通う子供たちは、他の年齢層よりもはるかに多くの風邪をもらいます。その原因となる病原体に含まれるのは、新型コロナウイルスと似ている4種類のコロナウイルスがあります。コロナウイルスに感染すると、これらの旧来のコロナウイルスにより獲得された免疫力により、ある程度は新型コロナウイルスにも抵抗できるのではないかという仮説があります。これを「保護的交差免疫」と呼びます。

 (→B細胞およびT細胞という免疫細胞に「免疫記憶」を生じさせることが知られており、これは新型コロナウイルスにある程度の保護的交差免疫を与えると思われます。しかし、現時点では明瞭に証明されていません。)

 もし、保護的交差免疫を持っている、しかしながら年齢とともに免疫が弱まるとすれば、子供たちは、大人、特に高齢者よりも免疫があると言うことになります。

肥満とは、脂肪の量が増加し、間違った場所に蓄えられることです。脂肪は肝臓や骨格筋に蓄えられ、これにより体の代謝を妨げます。代謝が妨げられると、炎症のような異常が発生します。肺内部の脂肪が増加すると、肺がウイルスに対処する機能も妨げられます。

 (→炎症性サイトカインと呼ばれる分子の増加や、肺を直接保護するアディポネクチンと呼ばれる分子の減少など、さまざまな異常が発生します。)

 また、すでに特定の健康上の問題を抱えている人の場合、ほとんどの病気によって免疫力が低下することが知られています。そのため、必然的に新型コロナウイルス感染症が重症化しやすくなります。

           

 新型コロナウイルス感染症重症化リスクを踏まえて、次の事柄にご注意すべきであると世界各国の保健機関から注意喚起がなされています。

 

・たくさんの人が集まる場所には気をつけてください。

・新型コロナ感染症に罹患した場合、既往症の影響をよく理解してください。

・罹患したときに必要になるかもしれない治療を予め予期しておきましょう。

・既往症を管理することで、重症化リスクを軽減できます。

・もし新型コロナウイルス感染症重症化リスクが高い場合は、他人との接触を可能な限り避け、どうしても他人と接触する場合は、感染しないように細心の注意と予防策を講じることをお勧めします。

 引用文献:​

  1. U.S. Food and drug administration: https://www.fda.gov/

  2. World Health Organization: WHO https://www.who.int/

  3. Centers for Disease Control and Prevention: https://www.cdc.gov/

  4. 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第4.1版

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